食用菌類研究所とは
食用菌類研究所は、株式会社北研において食用きのこに関するさまざまな研究開発を行なう組織です。昭和49年4月に、新タイプのきのこの開発、品種改良および栽培技術の進化を図るために設置されました。
設置後は、シイタケをはじめ、ナメコ、ヒラタケ等の食用きのこ類について、主な顧客であるきのこ生産農家のニーズに基づいた品種改良を進め、種苗法登録を行なっています。シイタケでは、世界初の菌床栽培専用品種「北研600号」をはじめ、夏季発生専用品種「北研73号」、超大型きのこ品種「北研715号」など、これまで世になかった画期的な品種を育成してきました。育成し品種登録した品種(申請中含む)は、実にシイタケ26品種、ナメコ6品種、ヒラタケ1品種に及びます。
さらに、品種改良と併行して生産技術の開発に当たっており、生産現場で見出され、共同で技術体系を確立した画期的なシイタケ上面栽培技術は、現在多くの生産農家で導入されています。加えて生産方法と密接に関係する資材類、プラント(栽培機器・建築・空調等)の商品について、資機材メーカーおよび建設会社と連携して、新規開発や改良を進めています。これらの技術および商品は、知的財産権も取得し、北研オリジナルの生産システムとして、きのこ生産農家に提供しています。
北研はきのこ生産農家に種菌・資材・プラントを販売するに当たり、使用法など生産技術の普及を図っていますが、研究所は栽培方法のマニュアル等普及資料の作成と栽培に関する相談に取り組んでいます。
また、弊社主力商品であるきのこ種菌の性能試験はじめ検査・品質管理でも重要な役割を担っています。
食用菌類研究所
〒321-0226
栃木県下都賀郡壬生町中央町13番1号
TEL:0282(82)3418 FAX:0282(82)6879
歴史
西暦 | 元号 | 月 | 技術の開発と普及 |
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1962年 | 昭和37年 | 6月 | 原木栽培試験を行うため、壬生町藤井にきのこ栽培試験場を設置 |
1967年 | 昭和42年 | 10月 | 菌床なめこ栽培技術を確立、全国普及に着手 |
1968年 | 昭和43年 | 9月 | 生産者に対する指導研修の充実を図るため、研修会館を建設 |
1973年 | 昭和48年 | 11月 | 食用菌類研究所部門を設置、研究棟建設 |
1987年 | 昭和62年 | 2月 | なめこ「北研N150号」を品種登録 |
1988年 | 昭和63年 | 11月 | しいたけ菌床適応品種「北研600号」を品種登録 |
1990年 | 平成 2年 | 2月 | しいたけ原木用「北研62号」及び菌床用「北研601号」を品種登録 |
9月 | しいたけ「北研601号」を米国特許登録 | ||
1991年 | 平成 3年 | 4月 | 井上貞行(当時の研究所長)が科学技術庁長官賞を受賞 |
9月 | なめこ「北研N151号」「北研N152号」及び「北研N153号」を品種登録 | ||
1995年 | 平成 7年 | 1月 | ひらたけ「北研H80号」を品種登録 |
3月 | しいたけ原木用「北研68号」、原木菌床両用「北研603号」及び菌床用「北研800号」を品種登録 | ||
1996年 | 平成 8年 | 11月 | なめこ「北研N155号」を品種登録 |
1998年 | 平成10年 | 7月 | なめこ「北研N156号」を品種登録 |
10月 | しいたけ菌床用「HS806」を品種登録 | ||
1999年 | 平成11年 | 5月 | 「菌床椎茸栽培方法とその方法を実施するための装置」を特許登録 |
11月 | しいたけ菌床用「HS606」及び「HS802」を品種登録 | ||
2000年 | 平成12年 | 7月 | 「しいたけ菌床の発生方法」を特許登録 |
2001年 | 平成13年 | 3月 | しいたけ原木用「HS70」を品種登録 |
5月 | 研究施設に殺菌ラインを増設 | ||
7月 | しいたけ原木用「HS71」を品種登録 | ||
7月 | 食用菌類研究所が「日本応用きのこ学会技術賞」を受賞 | ||
2002年 | 平成14年 | 4月 | 「しいたけ上面栽培方法及び応用装置」を米国特許登録 |
9月 | しいたけ菌床用「HS607」を品種登録 | ||
9月 | しいたけ「HS607」を米国特許登録 | ||
2003年 | 平成15年 | 3月 | しいたけ原木用「HS72」及び菌床用「HS608」を品種登録 |
10月 | 菌床しいたけの実用生産試験を行うため、栃木県馬頭町(現那珂川町)に馬頭工場を開設 | ||
2005年 | 平成17年 | 3月 | 「シイタケ菌床栽培用コンテナ装置」を特許登録 |
2006年 | 平成18年 | 12月 | しいたけ菌床用「HS73」を品種登録 |
2007年 | 平成19年 | 1月 | しいたけ菌床用「HS807」を品種登録 |
12月 | 鮎沢澄夫(当時の研究所長)が農林水産技術情報協会理事長賞を受賞 | ||
2009年 | 平成21年 | 3月 | 「菌床の常圧殺菌釜用バーナー装置」を実用新案登録 |
9月 | しいたけ菌床用「HS702」及び「HS705」を品種登録 | ||
10月 | 馬頭工場の施設増設 | ||
11月 | 「しいたけ菌床上面発生のための培養管理方法」を特許登録 | ||
12月 | 研究施設の栽培試験棟を建替え | ||
2010年 | 平成22年 | 6月 | しいたけ菌床用「HS701」を品種登録 |
10月 | 「しいたけ菌床栽培方法」を特許登録 | ||
12月 | 「しいたけ菌床の栽培方法」を特許登録 | ||
4月 | 「しいたけ菌床栽培方法および容器」を特許登録 | ||
4月 | 「菌床きのこの栽培方法およびその方法を実施するための装置」を特許登録 | ||
9月 | 「きのこ類菌床の高温障害防止栽培方法」を特許登録 | ||
2012年 | 平成24年 | 5月 | 「きのこ類の栽培における害虫を衰弱あるいは死滅させるきのこの栽培方法」を特許登録 |
7月 | 「ハタケシメジの栽培方法」を特許登録 | ||
8月 | 「しいたけ菌床の生育方法」を特許登録 | ||
12月 | 「キノコの発芽誘導栽培方法及びその装置」を特許登録 | ||
2013年 | 平成25年 | 10月 | 「子実体の発芽誘導栽培方法」を特許登録 |
11月 | 「菌床栽培棚の増床装置」を実用新案登録 | ||
2015年 | 平成27年 | 9月 | しいたけ菌床用「HS715」を品種登録 |
2016年 | 平成28年 | 1月 | 「シイタケの高圧散水栽培方法」を特許登録 |
2017年 | 平成29年 | 3月 | 「きのこ培地の高温高圧殺菌用具」を実用新案登録 |
4月 | 「コンテナ利用きのこ栽培装置」を実用新案登録 | ||
9月 | 「レンチナン含量が高いシイタケ」を特許登録 | ||
2021年 | 令和3年 | 3月 | しいたけ菌床用「HS788」を品種登録 |